\[Perl入学式] Mojoliciousの復習ついでにクリスマスっぽいこともする
2015/12/12に実施された「Perl入学式 in 東京 第5回」でPerl入学式デヴューを果たしたmahoyayaです。
懇親会でよっぱらったT氏にAdventCalenderへの投稿を 強要 お勧めされたので、Perl入学式Advent Calendar 2015の24日目に参加してみます。
昨日はhakata_oyukiさんのPerl入学式のもう一つの歴史でした。感想は人それぞれだと思いますが、自分はこの投稿を読んで震えました。 自分もPerl入学式をきっかけに色々なものへ貢献していきたいと強く思いました。
っていうか、いい話の後の投稿つらいwww
Mojolicious::Liteを利用したwebアプリ開発
この記事はPerl入学式で教材として利用されているMojoliciousを利用したwebアプリ開発の学習をちょびっとだけ延長した内容です。
Perl入学式のwebアプリ開発を受講していることを前提にMojolicious::Liteとmorboを利用し、教材のなかで名前のみ触れられているbootstrapを開発サーバーmorboで利用してみることが目的になります。
Perl初心者の方や、Perl入学式なにそれおいしいの?という方は、Perl入学式公式サイトに学習内容が全て公開されていますので、そちらを確認しながら読むことをおすすめします。
Perl入学式について
公式サイト http://www.perl-entrance.org/
Perl入学式Webアプリ編 https://github.com/perl-entrance-org/workshop-2015-05/blob/master/slide.md
Mojolicious::Liteについて
Mojolicious::Liteについてはこちらを見ていただいたほうが早いでしょう https://github.com/yuki-kimoto/mojolicious-guides-japanese/wiki
まずは復習
インストールはPerl入学式Webアプリ編を御覧ください。
雛形の作り方
Mojoliciousをインストールした後に次のコマンドを実行すると、雛形のファイルが作成されます。 morboを利用する場合、.pl の拡張子はあってもなくても動きます。
mojo generate lite_app (付けたい名前).pl
morbo起動!
仮に雛形の名前をtest.plとした場合、次のコマンドを入力してmorboを起動し、ブラウザから ”http://127.0.0.1:3000” にアクセスします。
morbo test.pl
きっとHello Worldが表示されたはずです。 このようにmorboを実行することで、"mojo generate"で自動生成された雛形をブラウザから確認することができます。 なお、morboを終了する場合はCtrlキーを押しながら、cキー(Crtl+c)を押します。
余談ですが、"127.0.0.1"というのはパソコンが自分自身にアクセスするための特別な表現(IPアドレス)で、ループバックアドレスと呼ばれるものです。
また、"127.0.0.1"に続く":3000"というのは、自分自身の3000番のサービス(Port番号)にアクセスするという意味です。 これだけだと初心者の方にはわからないと思うので別の表現をすると、127.0.0.1という名前のタンス(パソコン自身)の3000個目の引き出しの中身を取り出す動作に似ています。 ":3000"をつける必要がある理由は、詳細な設定をせずにmorboを利用する場合、morboが3000番のPort番号を自動的に利用する仕様だからです。 webサービスは通常Port80番を利用するルールなのですが、80番以外を利用する場合はこの様に追加指定する必要があります。
雛形の編集をする前に
この後は雛形ファイルを編集することになりますが、morboは起動時に指定したファイルが変更された場合、多少のタイムラグがあるものの自動的に再読み込みを実施してくれます。 そのため、いちいちmorboを終了してから再度ファイルを指定して実行する必要はありません。
Mojolicious::LiteへのPerlコードの埋め込み方
Perlのコード追加方法の話です。 基本的にはこう書いておけばOKです
% [perl code] <% [perl code] %>
ただし、テンプレートにPerlのコード実行結果を利用する場合は次の様に書きます。
%= [perl code] <%= [perl code] %>
%と<% ... %>の違いは、その行自体をperlのコードと見なすか、<% ... %>で囲まれた箇所の中だけをperlのコードとして見なすかというものです。
自分のはまりポイント
複数行にまたがった書き方がわからない
たとえば次のようなコード(1から100までの数字で、3の倍数か3がつく数字だった場合にAHOと表示するコードを書いてみました)
for my $i (1 .. 100) { if($i % 3 == 0 || $i =~ m/\A(?:3[0-9]|[1-9]3)\z/){ print 'AHO'; } else { print $i; } print "\n"; }
これはこう書けば良い
%for my $i (1 .. 100) { % if($i % 3 == 0 || $i =~ m/\A(?:3[0-9]|[1-9]3)\z/){ % print 'AHO'; % } else { % print $i; % } % print "\n"; %}
これでforループを実行してくれます。
printの結果がブラウザ上に表示されない
先ほどのコードだと、mobroを実行しているターミナルの標準出力にprintの実行結果が表示されます。 テンプレートにコードの実行結果を埋め込んで出力する場合は、その文字列や変数のみを記載し、%=を利用して出力させます。 具体的には下記のコードになります。
%for my $i (1 .. 100) { % if($i % 3 == 0 || $i =~ m/\A(?:3[0-9]|[1-9]3)\z/){ %= 'AHO'; % } else { %= $i; % } %= "\n"; %}
ちなみに
%= print $i;
などとした場合はprintの終了ステータス値(正常終了であれば1)が表示されてしまいます。
テンプレートに変数を渡してみる
Perl入学式ではstashという関数を利用しました。 ルーターの中で次のようなコードを利用して変数をテンプレートに伝えます。 stashの第一引数がテンプレート内で利用される名前です。
$self->stash(variable => $variable); $self->stash(arrayref => \@array); $self->stash(hashref => \%hash);
余談ですが、自分の場合は変数の中身がリファレンスである場合、arefやhrefという名前を先頭につけることにしています。 これにより後で自分が見てわかりやすい工夫を行っています。
bootstrapを導入してみる
ここまできて言うのもなんですが、そもそもbootstrapって何なんでしょう?
bootstrap公式サイトには次のように書かれています。
「Bootstrap is the most popular HTML, CSS, and JS framework for developing responsive, mobile first projects on the web.」
簡単に言うとWebのデザインをいい感じにする仕組みのようです。 ということで、さっそくこれを使ってクリスマスっぽいWebサービスを作ってみます。
ディレクトリの整備
bootstrapを導入する前に少し準備をします。 この先、テンプレートが長くなるとメンテナンスが大変になしますし、morboで静的ファイル(cssやjs等)を読み込むためには、専用のディレクトリを作る必要があります。 mobroで読み込むファイル(先ほどの例で言うとtest.pl)が置いてあるディレクトリを/(ルート:最上位ディレクトリ)とした場合、次のディレクトリ構成になるようにディレクトリを作成します。
/ |-public |-templates
それぞれのディレクトリは次の用途で利用します。
ディレクトリ | 用途 |
---|---|
public | mobroを通して参照させる静的ファイルを配置します。たとえば、publicディレクトリの下にfoo.jpgというファイルを置いた場合、http://127.0.0.1:3000/foo.jpgにアクセスすることで参照できるようになります。 |
templates | _DATA_ の下に書いているテンプレート設定を別ファイルに分ける場合に利用します。この中のファイルは _DATA_ の下に記載したテンプレートと同様に扱うことができます。 |
bootstrapの入手
Bootstrapの公式サイトでDownload Bootstrapを選択し、ファイルをダウンロードします。 ダウンロードが完了したら、bootstrapの中にあるcss, img, jsのディレクトリをpublicの下に配置します。
/ |-public | |-css | |-img | |-js |-templates
この状態にすることで、bootstrapの各ファイルにアクセスすることが出来るようになります。
bootstrapを読みこませる
先ほど作成した雛形ファイルをベースにします。 まずは雛形ファイル内の @@ layouts/default.html.ep の内容を templates/layouts/bootstrap.html.ep というファイルを新たに作成して転記します。このとき、@@ layouts/default.html.epと記載された行は転記不要です。
※Mojoliciousは _DATA_ 以下に該当のテンプレートが存在しない場合にtemplatesディレクトリ配下のテンプレートファイルを読み込むため、templates/layouts/default.html.ep ファイルを新しく作成する場合は 雛形ファイル内の @@ layouts/default.html.ep の名前を変更するか、テンプレート自体を削除する必要があります。
bootstrapを適用する
先ほど作ったbootstrap.html.epを編集してbootstrapを適用します。
<!DOCTYPE html> <html> <head> <title><%= title %></title> %#下の行を追記 <%= stylesheet 'css/bootstrap.min.css' %> </head> <body> %#下の2行を追記 <script src="http://code.jquery.com/jquery.js"></script> <%= javascript 'js/bootstrap.min.js' %> <%= content %> </body> </html>
次にindex.html.epにbootstrapを適用します。
@@ index.html.ep %# layoutの'default'を'bootstrap'に変更 % layout 'bootstrap'; % title 'Welcome'; <h1>Welcome to the Mojolicious real-time web framework!</h1> To learn more, you can browse through the documentation <%= link_to 'here' => '/perldoc' %>.
なんと、以上で適用終了です。 とりあえず適用だけならこれで終わりなので、試しに http://127.0.0.1:3000 にアクセスしてみます。 どうでしょう?若干わかりにくいですが、文字のスタイルが変わっていますね。 わかんねーよヴォケという方はindex.html.epのlayoutをdefaultに戻すと適用が解除されます。
bootstrapのスタイルを適用する
ボタン、表などへbootstrapのスタイルを適用するには次のようにします。 とりあえず雛形ファイルの@@ index.html.ep の下に貼り付けてみるのも良いでしょう。
%= submit_button '投稿する', class => 'btn btn-default' <div class="container"> <div class='table-responsive'> <table class="table table-bordered table-hover"> <thead> <tr> <th>#</th> <th>message</th> </tr> </thead> <tbody> <tr class='info' > <td>1</td> <td>message1</td> </tr> <tr class='warning' > <td>2</td> <td>message2</td> </tr> </tbody> </table> </div> </div>
ちゃんとリサーチ出来ていないので、テーブルに関してはもっと良い書き方があるのだと思いますが、共通しているのはclassに対してbootstrapのスタイルを指定するということです。 mojoliciousで対応しているhtmlタグに関してはMojolicious::Plugin::TagHelpersに記載されていますので、参考にしてください。
ここから先はMojolicousドキュメント日本語訳やBootstrap公式サイトのGetting Startedを参照してカスタマイズしていきます。 簡単な変更であればWebデザイン初心者でもできる、Bootstrapの使い方超入門がわかりやすかったです。 手元でざっと確認した限り、いくつかそのままでは動かない機能がありましたが、きっと設定が足りないのでしょう。 とりあえず使うことが目的なので、出来ることだけを使ってみます。
クリスマスっぽいことをする
ここまで出来てしまえば、あとはPerl入学式で学んだことを駆使し、無駄にMojoliciousを使ってクリスマスっぽいことをするだけです! ということで、いきなりですがこのツリーの問題を解いてみます。
そして解いた結果がこちら(3分クッキング風w
my $p = qw(*!*%/*+-!.**%/*+); for my $size (6, 16){ printf(qq/size: %02d\n/, $size); my $reaf = 0 x ($size * 2 - 1); $reaf = qq//; for(split(//,$p)){ my $len = length($reaf); last if $len == $size; printf(qq/%s\n/, qq/ / x ($size - $len) . $reaf . $_ . scalar(reverse($reaf))); $reaf .= $_; } print qq/\n/; }
このコードをベースにMojoliciousに適用してクリスマスツリーを表示してみます。 ※qq//が多用されているのは、もともとWindows環境でワンライナーだったからなので気にしないでくださいw
そして完成品がこちら(Google Chrome推奨)です!!!(3分クッキング(ry
「高さを変える▼」をクリックして高さを選択すると表示されるツリーの大きさが変わるだけのサイトです。 上のナビゲーションバーは半分飾りでHomeしか動作しません…
ちなみに、我が家の今年のクリスマスツリーはこのサイトの16段の超豪華版ツリーを使う予定です(え
というわけで、bootstrapとMojoliciousを使えば簡単に(?)こんなサイトが作れます。 みなさんも挑戦してみてくださいね。
ソース
heroku用に少しカスタマイズ(CDN利用等)したものですが、恥ずかしいソースはこちらです。 https://github.com/mahoyaya/perl-entrance/
最後に
明日は今年最後を飾るpapix校長の投稿です。どんな内容になるのかとても楽しみですね!